ビジネスシーンで使うことが多い言葉のひとつに「お目にかかる」があります。
あなたも、耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「お目にかかる」なんですが、実は間違って使われることがとても多い言葉でもあるんですよ!
間違えて使って恥をかかないために、今回は、お目にかかるの意味や使い方を見ていきましょう。
お目にかかるの意味・読み方!
「謙譲語」とは、自分をへりくだって表現することによって、相手に敬意を表す言葉です。
でも、どうして「会う」ことが「目」になっているのでしょうか?
次の章で、語源を見ていくことにしましょう。
お目にかかるの語源・由来とは?
「お目にかかる」の語源は、言葉の意味にあります。
少し言葉を分けて、紹介していきますね。
まずは「目」。
「目」を尊敬語にすると「お目」になります。
「目」には、いろいろな意味がありますが、この場合の「目」は「他人の目」をさしています。
次に「かかる」です。
こちらは、「目」とセットになることで、「目にとまる」や「見られる」という意味になります。
つまり、「他人の目にとまる」「他人から見られる」という意味になります。
こちらの意味を、自分をへりくだって表現すると「お会いする」ということになるんですね。
ここで、注意点をひとつ!
「お目」は「目」の尊敬語なのですが、「お目にかかる」は「尊敬語」ではなく「謙譲語」であるということ。
「尊敬語」と「謙譲語」の違いは、「尊敬語」は相手を立てるときに使う言葉。(相手が主となる)で「謙譲語」は自分をへりくだるとき(自分が主となる)に使う言葉という点です。
ただ、「主」は変わっていますが、相手を立てる言葉という点では同じですよ。
次の章は、使い方の紹介です。
「尊敬語」と「謙譲語」をごっちゃにしていないかを注意しながら、続けて見ていきましょう。
お目にかかるの使い方・例文!
それでは、例文を用いながら「お目にかかる」の使い方を紹介していきますね!
注意点は「お目にかかる」は「謙譲語」である。ということです。
きちんと、自分を下げて話してるので正しい使い方ですね。
きちんと自分を下げていますね。
この例文で出てきた「存じます」は「思います」の謙譲語である「存じる」の活用形です。
こちらも覚えておくと、きっとビジネスシーンで役に立ちますよ。
演劇やミュージカルなどのカーテンコールで出演者が挨拶をする際に、よく使う言い回しですね。
自分をへり下り、「お客さん」をに敬意を表しきちんと「謙譲語」として使用しています。
と、このように「自分」を下げて「話す相手」に敬意を払う場合に「お目にかかる」をお使います。
ですから、「社長にお目にかかることはできましたか?」という具合に使うのは間違いです。
この場合は「社長にお会いになりましたか?」というのが正しい使い方ですね(*^-^*)
日本語には、「尊敬語」「謙譲語」といろいろあり言葉を選ぶのがむつかしいですが、間違えないように気をつけたいものです。
特に、ビジネスシーンでの「つい、うっかり!」は無くしたいですね。
場合によっては、自分だけでなく同僚や上司にまで恥をかかすことにもなりかねませんので( ̄▽ ̄;)
まとめ
いかがでしたか?
「お目にかかる」の意味や語源・使い方を紹介してきました。
「お目にかかる」の類語には、
- お目もじする:宮中に仕える位の高い女官たちの間で広まった女房詞(にょうぼうことば)のひとつ。お目にかかること。
- 御目見得(おめみえ):貴人や目上の人に会うこと。お目にかかること。
- お目どおり: 貴人にお目にかかること。拝謁。
- 拝顔:お顔を拝すること。人に面会することをへりくだって言う言葉。
などがあります。
ちなみに、「お目にかかる」の意味は「会う」なので英語表現では、「see」「meet」です。
英語には「謙譲語」がありませんからね。
そう考えると、英語表現のほうが言葉選びは簡単なのかもしれませんね。
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