よし!今日からダイエット!あなたは一念発起し、2週間で2kgも体重を落とました。
体重も減ったし、少しは自分にご褒美!友達とケーキバイキングに行って…あれ?2kg増えて元に戻ってる…
こんなリバウンドの経験はありませんか?
こんな時に「あぁ、元の木阿弥だわ!」なんて言ったりするのですが、どんな意味の言葉なんでしょうか?
今回は、元の木阿弥について、意味や語源、使い方を紹介していきます!
これを読んで、この言葉について詳しくなりましょう!
元の木阿弥の意味・読み方は?
冒頭の例は「うまく体重が減っていたのに、元に戻っちゃった!」ということなんです。
では、なぜ「元の木阿弥」がこの様な意味になるのでしょうか?
漢字も見慣れませんし、読みも難しいですよね。
それではこの言葉の語源を知って、もう少し詳しくなりましょう。
元の木阿弥の語源とは?
「元の木阿弥」の語源について解説していきますね!
実はこの言葉、とても古い歴史があり、話は戦国時代まで遡ります。
始まりは、大和国の筒井順昭という大名が不治の病にかかってしまったところからです。
後継ぎには息子の筒井順慶がいましたが、彼はまだ幼い子供で、後を継ぐことが出来ませんでした。
そこで順昭は亡くなる直前に、木阿弥という人物を自分の身代わりとするよう家臣に命令しました。
その木阿弥は順昭に姿や声が似ていたそうなんですね。
順昭が亡くなってからは遺言通り、木阿弥が寝床について順昭の死を隠し、彼は大名の影武者としていい暮らしを送ってきました。
後に息子の順慶が成長し、順昭の死が公にされると木阿弥はその役目を終え、生活も元の庶民の生活に戻ってしまったんです。
つまり、元に戻ってしまった木阿弥という彼の名前が、そのまま「元の木阿弥」と使われるようになったわけなんですね!
この語源が有力と言われていますが、他にもいくつか説があります。
1つは、妻と離縁して出家した木阿弥という僧がいました。
木の実を食べて修行に励んだものの、晩年心身共に弱くなり、妻の元に戻ったしまいました。
長年の修行が台無しになり、それが基となって「元の木阿弥」というようになった説です。
もう1つは、お椀の朱塗りが剥げて、貧弱な木椀に戻ったことを「元の木椀」といい、それが転じて「元の木阿弥」になった、という説です。
諸説ありますが、「木阿弥」は人の名前という説が一番有力ですし、なるほど!と納得いきますよね!
参考までに語源って「色々あるんだなぁ」と思ってもらえたらいいと思います。
元の木阿弥の使い方・例文!
では、実際に「元の木阿弥」はどんな風に使うのでしょうか?使い方を例文にしてみました!
- 「決まりかけていた契約が余計な一言で元の木阿弥になってしまった」
- 「このままでは元の木阿弥になってしまう」
決まりかけていた契約が無かったことになってしまった!何もない元に戻ってしまった!というニュアンスです。
何かの物事に対して、元に戻ってしまいそうなことがあると、このように言い表したりしますよ!
この様に断定した何かに対して使うというよりは、「元に戻ってしまった出来事」の例えとして使う言葉なので、比較的多岐に渡って使えます!
冒頭で少し出てきた体重のリバウンドの話なんかはわかりやすく、経験がある人も多いのではないでしょうか?
難しいイメージがありますが、こんな風に意外にも身近なところで使える言葉です!
さいごに
最後に「元の木阿弥」の類義語を紹介していきます!
- 「水の泡」
- 「糠喜び」
- 「元の木椀」
「みずのあわ」と読みます。水面に浮かぶ泡のこと。転じて、はかなく消えてしまう物の例え。
努力・苦労がすべて無駄になること。という意味があります。
「ぬかよろこび」と読みます。
いったん喜んだあとに、実はあてが外れてがっかりすること。はかない喜び。という意味です。
「もとのもくわん」と読みます。意味は、折角の苦労や努力が無駄に終わること。
で、語源の章で少し触れましたが、「元の木阿弥」の基になったという説がある言葉です。
今回は「元の木阿弥」について説明しました!
あまり見慣れない単語を使っていて、一見身構えてしまいそうですが、人の名前だと思うとなんだか親近感が沸いてきますよね!
自分の名前が現代に「言葉」として残り、さらに今でも使われているんですからすごいことです。
結果としては「元の庶民に戻ってしまった」木阿弥さんですが、長い目でみるとそんなことはありませんでした!
普通の庶民は後世に名を残せませんからね(*^-^*)
「元に戻ってしまう」シーンは日常生活で多々あると思います。
いろんな事に例えとして使えるので、今日から是非使ってみてくださいね!
一緒に語源も伝えたら「お!すごいじゃないの!」と一目置かれるかもしれませんよ!
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