「渡る世間は鬼ばかり」という有名なドラマがありますね。

実は「渡る世間に鬼はなし」という言葉をもじったタイトルなんですよ。


渡る世間に鬼はなし


ドラマのタイトルに使われるくらいだから有名な言葉なんだけど、本当はどんな意味なんだろう?

この言葉の様によく聞く言葉なんだけれど、意味や語源が分からない言葉って結構多いですよね。

そこで今回は渡る世間に鬼はなしの意味だけでなく、語源や使い方もあわせて紹介します

はじめは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう。



渡る世間に鬼はなしの意味・読み方!


「渡る世間に鬼はなし」「わたるせけんにおにはなし」と読みます。

意味は、「世の中には無情な人ばかりがいるのではなく、困ったときには助けてくれる情け深い人もいるものだということ。」です。



「渡る世間に鬼はない」ともいいます。

短い言葉の中に、深い意味がかくされた言葉ですよね。

どんな経緯でこういった意味の言葉になったのでしょうか?

次の章で、言葉の成り立ちを紹介しますね。


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渡る世間に鬼はなしの語源・由来とは?

 
「渡る世間に鬼はなし」は、単語の意味が合わさってできた言葉なんです!

という訳で、「渡る世間に鬼はなし」を単語ごとに区切り、意味を紹介していきますね。


まずは、「渡る」から。

「渡る」にはいろいろな意味がありますが、今回該当する意味は「世の中を生きていく。暮らす。」です。

「世間」の意味を見てみると、
「人が集まり、生活している場。自分がそこで日常生活を送っている社会。世の中。また、そこにいる人々。」ですね。

さらに、「鬼」は「残酷・無慈悲・非情の意を表す。」です。
「桃太郎」や「酒呑童子」「泣いた赤鬼」などに出てくる「鬼」と思いがちですが今回は違いますよ。

最後に「なし」です。
「無」の意味ではなく、「名詞などに付いて複合語をつくる」という方の使い方になります。

では、意味が出そろったところで、全て合わせてみると・・・
「世の中には、非情な人や残酷な人ばかりではない。」となりますね。

この意味の裏をかえせば
「困ったときに助けてくれる人もいる。」ということですから、「世の中には無情な人ばかりがいるのではなく、困ったときには助けてくれる情け深い人もいるものだということ。」という意味になるんですね。

意味の裏側も考えるという裏技のよう方法が必要な言葉でしたが、こうやって考えていけば簡単でしたね。


渡る世間に鬼はない

渡る世間に鬼はなしの使い方・例文

では、「渡る世間に鬼はなし」はどういったシーンで使うのが正しい使い方なのでしょうか?

例文を使いながら、紹介していきます。

親友に裏切られ、身内にも裏切られ人間不信になりかけていたとき、この人に出会ったの。

出会ったばかりの他人のはずなのに本当にいろいろと助言してくれて…

渡る世間に鬼はないって本当だったんだと、実感したんです


この間、人混みでひったくりにあった時の事なんだけどね、思わず大声をあげちゃったの。

そうしたら、周りの人達がよってたかってひったくり犯を捕まえてくれて…

都会の人は冷たいなんていうけど、そんなことない。

渡る世間に鬼はなしって本当だった


世の中いろいろな人がいるよね…

渡る世間に鬼はなしってっ言葉が、それを上手に表していると思うの

冷たい人もいれば、親切な人も居るものね。



3つの例文を見ていただきました。

と、このように「渡る世間に鬼はなし」を使います。

「冷たい人ばかりじゃなく、いい人も居たんだよ。」というような状況を表したい時に、「渡る世間に鬼はなし」を使ってみてくださいね。


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まとめ

いかがでしたか?

「渡る世間に鬼はなし」の意味や語源・使い方を見てきました。

「冷たい人もいれば、親切な人も居る」という状態は、こんな言葉でも表現できます。

  • 浮世に鬼はなし:世の中には無慈悲な人ばかりではなく、親切な人もいるということ。
  • 地獄にも鬼ばかりはいない: 地獄のようなつらいこの世にも人情の厚い人はいるということ。
  • 捨てる神あれば拾う神あり:見捨てられることがあっても、一方で助けてくれる人もいる。たとえ不運なことや困ったことがあっても、悲観することはないというたとえ。
  • 倒す神あれば起こす神あり:「捨てる神あれば拾う神あり」に同じ。
  • 仏千人神千人(ほとけせんにんかみせんにん):世の中には悪人もいるが、仏や神にたとえられるような善人も数多くいるものだということ。

などですね。


英語だと「There is kindness to be found everywhere.(親切な人はどこにでもいる)」で表現できます。

親切な人が本当にどこにでもいれば、こんなにもありがたいことはないですね。


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