「あぁ~もう!イライラする~」
「短気は損気だよ。ちょっと落ち着こうよ。」
何かに行き詰ったときなどに、聞こえてきそうな会話ですね。
でも、どうしてこんな時に「短気は損気」というのでしょうか?
何かのおまじない?戒めの言葉?
何となく使っているけれど、詳しいことはわからない。そんな言葉は、意外と多いものです。
今回はそんな言葉のひとつである「短気は損気」の紹介です。
意味を勘違いしてしまったり、使い方を間違えたりしないために「短気は損気」の正しい意味や語源・使い方をしっかりと見ていきましょう。
まずは、意味と読み方からいきますね。
短気は損気の意味・読み方!
もちろん「短気」は「辛抱ができず、すぐ怒ったりいらいらしたりすること。」をさしています。
ですから、決して「短期」とは書きません。誤表記に気をつけましょう。
これだと、「短い期間」という意味になってしまいますからね(笑)
それにしても「損気」とはなんなのでしょうか?
聞き慣れない言葉ですよね。
次の章で、言葉の成り立ちを紹介します(*^-^*)
短気は損気の語源・由来とは?
実は、「短気は損気」に語源らしい語源はありません。
では、どうしてこんな言葉が生まれたのでしょうか?
昔から人と人が揉める事は、避けることのできないことでした。
残念ながら現在でも、そうですよね(-_-;)
揉める原因はさまざまですが、原因のひとつとして短気からくる言動があるのです。
あなたも、誰かと揉めたときに「あの時一呼吸おいて、あの言動をもう一度考えていれば…」なんて後悔した経験ありますよね?
人と人とが揉めても、いい事はあまりありません。
ほとんどの場合、後悔したり関係が悪化するだけ・・・。
そんな事から、「短気を起こせば、結局は自分が損をするよ。」という考え方がうまれました。
そして、その戒めの言葉として「短気は損気」という言葉ができた。という訳です。
ちなみに、聞きなれな言葉である「損気」は「短気」に語呂を合わせただけ。
「損」の意味である「利益を失うこと。」という以外に特に意味はありません。
「短気は損」よりもリズムがよく心に残りやすい!
そんな理由からなのではないでしょうか。
また、この「短気は損気」が最初に使われたのは浄瑠璃の『冥途の飛脚』(近松門左衛門 作)という作品だと言われています。
この作品の中に「短気は損気の忠兵衛」という表現が出てくるのです。
もちろん、「短気を起こすと、結局は自分の損になる。」という意味で使われていますよ(´∀`)
ここまでで「短気は損気」の意味を深く知ることができましたね。
次の章では、使い方をご紹介していきますよ。
短気は損気の使い方・例文
では早速、例文を使いながら「短気は損気」の使い方を見ていきましょう!
「イライラしている状況」を使って表現している例文ですね。
他には、どんな状況を表現することができるのでしょうか。
「焦っている状況」を表現しています。
この例文で出てきた「急がば回れ」は「短気は損気」の類語のひとつですので、覚えておきましょう。
「短気は損気」を戒めの言葉として使っている典型的な使用例ですね。
「笑う門には福来る」という言葉もあるくらいですから、怒っているよりも笑っているほうがきっと良いことがあるはずですね。
と、このように「短気は損気」を使います。
「イライラしても仕方ない。」「イライラしても損をするだけだよ。」という気持ちを表したい。
そんなときに「短気は損気」を使って表現しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
「短気は損気」の意味や語源・使い方を見てきました。
「短気は損気」の類語には、先ほどご紹介した「急がば回れ」以外にこんなものがありますよ。
- 急いては事を仕損じる:急ぎ慌てて行うとやり損なう。落ち着いてやるべきということ。
- 急いては事を過つ:「急いては事を仕損じる」に同じ。
- 慌てる乞食は貰いが少ない:先を争って貰おうとすると、かえって貰いが少なくなるものである。急ぎすぎると、悪い結果を招くという戒め。
- 走れば躓く:ものごとは、慌てるほど失敗し易いものである。 急ぐときほど慎重に事に当たれということ。
- 慌てる蟹は穴へ這入れぬ:あわてると、普段慣れている事でも、失敗するということ。
などがあります。
英語でも 「Haste makes waste(急ぐことは浪費のもと)」ということわざがあります。
焦ってもろくなことはない。というのは、日本でも外国でも共通の考え方のようですね。
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