先日のPTA役員会議での出来事です。

A先生 「運動会での保護者のマナーの徹底はPTA役員にて管理してください。」

役員A 「えっ、それっておかしくないですか?私たちだって子供の競技や演技を見たいです。役員である前に保護者であることを忘れないでください。」

A先生 「しかし、先生方は生徒のことで精一杯ですので…」

役員B 「そんな、他力本願な!私たちはあくまでもお手伝いなんです!先生方でマナーの悪い保護者の管理をしてください!」


他力本願


しかし、他力本願ってこんな使い方だったっけ?なんかで、それは誤解だって見た気がするなぁ…

実は、「他力本願」の意味や使い方を間違えて覚えてる人が多いのです。

そこで今回は、他力本願の正しい意味や使い方について紹介します!

一緒にみていきましょう。



他力本願の意味・読み方!


「他力本願」「たりきほんがん」と読みます。

意味は、「自らの修行などによって悟りを得るのではなく、阿弥陀如来(あみだにょらい)様の力をお借りし」救済されること。」です。



えっ!「自分の努力でするのではなく、他人がしてくれることに期待すること。」「人まかせ。」が正しい意味ではないの?
と思われたあなた!安心してください!

実は「他力本願」は、意味を誤解している日本語ランキング第3位といわれているくらい誤解の多い言葉なんです。

ですから、そう思っても無理はありません。


とはいえ、この誤用が定着してしまっているもの事実。

実際、辞書などを調べても「他力本願」を「自分の努力でするのではなく、他人がしてくれることに期待すること。」「人まかせ。」と記載されているものも少なくありません。

慣用句やことわざの説明でよく使われる「意味が転じて~」。

まさに、この言葉がそうです。

誤用が定着してしまいつつある言葉ですね。

誤用が定着しつつあることが分かったものの、本来の意味がよくわからない・・・

というわけで、本来の意味を理解するために語源をみていくことにしましょう。


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他力本願の語源・由来とは?

 
「阿弥陀如来」という名前が出てるということは…あなたも、もう見当がついているのではないでしょうか?

そう、この言葉の発祥は仏教用語(浄土真宗)です。

ちなみに、意味を誤用した場合、浄土真宗の関係者の方々から、注意をうける可能性があります。

実際、ある知事が抗議されたり、キャッチコピーに「他力本願」をつかった企業が抗議を受けているという事実がありますので注意しましょう。


では語源を順をおって説明していくことにしましょう。

まず、はじめに阿弥陀如来様についてお話しますね。

阿弥陀如来さまとは「本師本仏(ほんしほんぶつ)」と呼ばれる方で、あらゆる仏さまの師匠・先生にあたりるお方なんです。

仏さまの先生…なんだかすごい方ですね。


次は「他力」と「本願」についてご説明します。

他力とは、阿弥陀如来さまのお力・能力の事をさします。

本願とは、衆生(しゅうじょう)を救済するために起こした誓願(せいがん)のひとつで、「他人のために力を尽くして救ってあげよう」という阿弥陀如来さまの目標のようなもの

二つの意味をあわせた「阿弥陀如来さまが人間のために力をつくして救ってあげようとする行為」が他力本願なのです。

阿弥陀如来さまが救ってくださろうとしているなんて、本当にありがたいことですね。

浄土真宗の教えをかみ砕いて言えば「なんでも自分の力だけでなんとかしようと頑なにがんばるのではなく、仏さまのお導きまかせていきましょう。」といったところでしょうか。

この考え方が語源となったという事ですね。


私は本来の意味を初めて知ったときは、仏さまの力にたよるって他人まかせと言うか、苦しいときの神頼みというか…と、思ってしまいました。

しかし、きちんと調べてみると人間が「仏さま助けて~!」とするのではなく「仏さまが救おう」としてくださっているということがわかりました。

正しい語源を知ると、浄土真宗の関係者の方々が、「人まかせ。」の意味で使うと抗議されるのも、もっともです。


他力本願

他力本願の使い方・例文!

では、実際に例文をあげて使い方を学ぶようにしましょう。

「本来の意味」「誤用が定着した意味」どちらで使っているか、考えながら見ていってくださいね。

僕の夢は学校の先生になること。

こればっかりは他力本願でかなっても嬉しくない。

自分自身でしっかりと努力して、必ず夢をかなえようと思う。

そのために、日々の努力はおしまないよ!


最近の親は何でも学校のせいにしてクレームを入れるなど、子育てを他力本願にしすぎている親が多いなぁ。

クレームを入れる前に、一度自分の子育ての方法や考え方をあらためて見直す必要があると思うんだけど。



二通りの意味で例文をあげてみましたが、あなたはどっちがどっちの使い方をしているかわかりましたか?

そう、一つ目は本来の意味・二つ目は誤用が定着してしまったほうの意味の使い方をしていますね。

では、冒頭の会話の使い方はどうでしょうか?

もう、おわかりですね。

冒頭の会話は誤用が定着してしまったほうの意味の使い方をしています。

このように誤用が定着してしまいつつも、本来の意味もいきている言葉があるということと、誰もが両方の意味を知っているわけではないと言うことを覚えておいてください。

そうすれば、相手やシチュエーションに応じて使い分けれるのではないでしょうか。


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まとめ

いかがでしたか?

「他力本願」の意味や語源・使い方のご紹介をしてきました。

本来の意味と誤用が定着してしまった意味を併せ持つ言葉。

難しかったですね(;´Д`)

「他力本願」のほかにも、誤用が定着しつつある言葉がありますのでご紹介しましょう。

  • 確信犯
    • (本)正しいことと信じて行われる犯罪。
    • (新)悪いことと分かってやること。

  • 登竜門
    • (本)有名な賞や資格などをとって立身出世すること。
    • (新)有名な賞や資格そのもの。

などがあります。

意味が転じて~なんていわれるくらい、言葉は時代とともに変化していくものです。

今は、「誤用」といわれている意味が今後 認められたり反対に本来の意味が「誤用」とされる。

そんなことも起こるかもしてませんね。


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