何かを比べるときに使う言葉で「雲泥の差」というものがありますね。
では、「雲泥の差」ってどれくらいの差のことを言うのでしょうか?
それにどうして、「雲」と「泥」なのでしょうか?
聞きなれた言葉だけれど、言葉の成り立ちや語源はわからない…
そんな言葉は意外と多いものです。
今回はそんな言葉のひとつ「雲泥の差」の意味や語源について紹介します!
まずは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう。
雲泥の差の意味・読み方!
「差」や「違い」を表すだけなら、ほかのものを並べても良いような気もしますが…
でも、両者が並べられた訳は、きっとあるはずです!
次の章で、語源を見ていくことにしましょう。
雲泥の差の語源・由来とは?
「雲泥の差」の語源は、中国にあります。
中国の詩人、白居易(はくきょい)の詩「傷友」にある一文が語源なんですよ。
この一文には、こんなことが書かれています。
「昔年洛陽社 貧賎相提擕 今日長安道 對面隔雲泥」
「雲泥」という文字は見つけることができますが、原文のままでは意味はわからないですね。
現代語に訳してみましょう!
「昔、洛陽にいたころは貧しいながらにお互いに助け合ったものだ。それなのに今日、長安の道で会った時には振り向くことすらしなかった。まるで雲と泥との差と同じくらいの隔たりを感じた。」
と、昔 故郷で仲の良かった友人との関係が変わってしまったことに対しての悲しみを記した一文です。
では「雲」と「泥」の差とは、どのくらいなのかを考えてみましょう。
「雲」は、高い高い空の上にあります。
それに比べて「泥」は地面にありますね。
つまり「天」にあるものと「地」にあるものなのです。
有る場所を考えてみると、とても大きな距離がありますね。めちゃくちゃ、遠い場所です。
それくらい、差が大きいということから「雲」と「泥」が比喩に用いられたのです。
また、「上」にあるものと「下」にあるものなので「全く逆のもの」という意味もあります。
仲の良かった、同郷の友人との隔たりがこんなにもあると感じるなんて本当に寂しかったのでしょう。
「雲泥の差」そんな、寂しい物語から生まれた言葉だったんですね。
雲泥の差の使い方・例文
例文を使いながら「雲泥の差」の使い方を紹介していきます。
「雲泥の差」を使って誰かを褒めている。という使い方ですね。
何かより秀でている。ということを「雲泥の差」を使って表現しています。
ふたつの物を比べ全く違うということを表す言葉なので、こういったことを表すのは得意分野ですね。
これ、実は我が家で「から揚げ」を作るときの秘策なんです。
仕上がりにかなり差がでることを「雲泥の差」を使って表してみました。
本当かどうか、ぜひ試してみてくださいね(*´∀`*)
と、このように「雲泥の差」を使います。
ふたつのものの間に「大きな差」があることを表現したい時などに、「雲泥の差」使ってみてください!
まとめ
いかがでしたか?
「雲泥の差」の意味や語源・使い方を見てきました。
「雲泥の差」に類語には、こんなものがあります。
- 天と地の差:とてつもなく差が大きいこと。
- 月とすっぽん:比較にならないほどその違いは大きいこと。ふたつのものが全く違っていることのたとえ。
- 駿河の富士と一里塚:比較にならないことのたとえ。
- 提灯に釣鐘:釣り合いが取れていない、比較にならないことのたとえ。
- 雪と墨:二つの物事が正反対であることのたとえ。 また、二つのものの違いがあまりに大きすぎて、比較にならないことのたとえ。
などがあります。
ちなみに四字熟語の「天地雲泥」「雲泥万里」は「雲泥の差」のことですよ。
英語だと「a world of difference between (ふたつの差は大きい)」で表現できますね。
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