犬が首をかしげながら、こちらのほうを見つめ何かを訴えかけている様子は、本当にカワイイですね。
さて、この「かわいらしい」の代表とも言える「首をかしげる」という動作。
普段よく目にする言葉ですが、本当の意味や使い方を知ってる人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、首をかしげるの意味や使い方についてご紹介します!
かわいらしいだけの言葉なのか、一緒に見ていきましょう。
首をかしげるの意味・読み方とは?
何か疑問に思った時、無意識のうちに「首をかしげていた」ということもよくあるでしょう。
もう少し掘り下げますと、
- その物事を不思議なものとしてとらえる
- 疑問を抱いたときの首の動作
であると言えます。
前者を別の言葉で言い換えるならば「疑問を抱く」「怪しいと思う」「不自然に感じる」
後者であれば「首をひねる」などの表現ができます。
ただし「首をひねる」は「かしげる」よりもより深く傾けた状態となりますので、もっと深い疑問を表すこととなります。
首をかしげるの語源とは?
では「首をかしげる」について、それぞれの言葉の意味を見ていきます。
「首」については説明はいりませんね、文字どおり「人体の首」のことです^^
「かしげる」という言葉ですが、これは「少し傾ける」という意味になります。
ですので、全体としては「首を少し傾ける」行為のことを指し、「あれっ?」と疑問に思った時に思わずしてしまうような場面で良く見かけます。
この「首をかしげる」という言葉は「小首をかしげる」とも言われ、明治のころには使われていた言葉であるようですね。
首をかしげるの使い方・例文
「首をかしげる」は、前述のように「何か疑問に思った時」にする行為のことなのですが、場所を問わずにこの行動をしてしまうと、反感を買ってしまうことがあるので注意が必要。
動物などが「首をかしげる」動作は好感が持てますが、人間相手、特に目上の方にこの行動をしてしまうと、相手側に対して失礼になる場合があります。
相手の言ったことに対して「ちょっと違うんじゃない?」という意味も含まれますので、相手は不快に思ってしまうことも…。
目上に限らず、1対1の会話の最中では頻繁に首をかしげないほうが良いですね。
では、実際の例での使われ方について見ていきますね。
例えば、ふと郵便受けを開けたら、身に覚えのない請求書が送られていた場合。
「なんでこんなものが送られてきたのだろう?」と疑問に思い、思わず「首をかしげてしまう」でしょう。
また、仕事で書類の作成を頼まれた場合。
何日もかけてようやく完成した書類を上司に提出しました。
「よくやったね。ご苦労さん!」と声をかけてくれるものだと思っていたら、なぜか「却下!」の一言。
「何が悪かったのだろう?」と疑問に思いながらも自分のデスクへと戻っていきました。
おそらく今頃「首をかしげている」ことでしょう。
あとは、TVなどでも良く見かけますね。
あるクイズ番組で自信をもって解答したのに「ブー」という不正解の音。
「首をかしげている」解答者の姿を見ることとなるでしょう。
このように何か不思議に感じたときや、自分の思っていたことに対して反対のことが起こってしまった場合などで「首をかしげる」行為を見ることができます。
最後に英語の表現についても触れておきましょう。
「put one’s head on one side」や「look doubtful」などという表現で表されます。
「on one side」は「片側に」という意味「doubtful」は「疑わしい」という意味ですので、直訳すればそれぞれ「片側に頭を置く」「疑わしく見える」ということになります。
まとめ
いかがでしたか。
「首をかしげる」の意味や使い方について見てきました。
ふと何かに疑問を持ったときに、この「首をかしげる」という動作を見かけることは良くあることでしょう。
冒頭部の例を挙げれば、きっとその犬は、飼い主がいつもと違う行動をしたため「なんで?」という感情で首を傾げたんだと思います。
ただし、ほほえましい動作ではありますが、あなたが使う場合は、使うタイミングは良く考えて使ってくださいね!
この言葉以外にも「首」を使った慣用表現はたくさんあります。
上の段でも触れた「首をひねる」ももちろんそうですが、他にも
- 「首を縦に振る」(肯定の意味を表す)
- 「首を横に振る」(否定の意味を表す)
- 「首を長くする」(期待して待ち焦がれる様子)
などなど。
「首」を使った慣用表現は、その人の感情を表している場合が多いですね。
人体の中で、とても大事な部分である「首」についてのいろいろな言葉について調べてみるのも面白いかもしれません。
このように、普段からよく見る言葉でも、改めてその言葉を見直してみると新たな発見があるのではないでしょうか。
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