使い間違えが多い言葉でもある「食指が動く」という言葉ですが、はじめて聞いたときに「触手が動く」と聞こえたのは私だけでしょうか?


食指が動く


さて、そんな聞き間違えもあり得る「食指が動く」という言葉ですが、一体どのような意味を持っているのでしょうか。

また、正しい使い方、間違った使い方にはどのようなものがあるのでしょうか。

今回は、食指が動くの意味や使い方について紹介しますね!


食指が動くの意味・読み方とは?


「食指が動く」の読み方は「しょくしがうごく」と読みます。

意味は「物をほしいと思ったり、何かをしたいという気持ちになること」です。



言葉と意味が非常に結び付きにくい難しい言葉ですが、欲望や興味を示す言葉ですね。

こういった場合は言葉の語源を調べるのが一番分かりやすい!

語源がわかると言葉ができた状況をイメージしやすくなり、意味をしっかりと理解できるようになります。

では「食指」という単語についての解説も踏まえて、次に語源を見ていきましょう!


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食指が動くの語源とは?

まず「食指」とは「人差し指」のこと

「食指が動く」の語源は、中国の「春秋左司伝(しゅんじゅうさしでん)」にあります。

鄭(てい)の子公が霊公を訪ねる時に同行していた人(子家)に「私の人差し指が動いた。これはごちそうにありつける前兆だ。」と言ったことから「食指」は「人差し指」の意味になりました。

「食指が動」は「食欲が起こる」という意味になり、転じて「物をほしいと思ったり、何かをしたいという気持ちになること。」という意味になったそうです。
※「霊公」とは中国春秋時代の鄭の国の君主のことで、「鄭の子公」とは公子宋という霊公の家臣の一人です。

意味がしっかりと理解できると「食指が動く」という言葉を実際に使ってみたくなりますよね。

次に使い方や例文を紹介します。


食指が動く

食指が動くの使い方・例文

「食指が動く」は間違った使い方をされることが多々あります

まずは正しい使い方を解説し、そのあとに間違った使い方を説明していきますね。

  • 正しい使い方
    • 料理をみながら「あの料理はおいしそうで食指が動きます。」(「食欲がおこる」の意味)
    • 骨董収集家が「立派なお皿を見ると、食指が動く」(「物をほしいと思う」の意味)
    • 会社にて「新事業に、社長の食指が動きそうだ。」(「何かしたいという気持ちになる」の意味)
    • 就職活動中に「新しい仕事先を紹介されたが、あまり食指が動かなかった。」(「興味・関心をもつ」の意味)

  • 間違った使い方
    • 「食指が伸びる」
    • おいしそうなのでついつい手が伸びてしまう。という意味として成り立っているように見えますが、間違った使い方です。

    • 「食指がそそられる」
    • 食欲がそそられるという言葉と混ざってしまっています。間違っているのでお気をつけください。

つづいて、以下例文です。

  • A「昨日の会議には社長が出席してたんだって?」
  • B「そうなんだよ。なんでも新しい企画のプレゼンテーションを聞きたいとか言って急に会議室に入って来られてさ…」
  • A「それは大変だったね。でも直接社長に提案できるなんていい機会をもらったね。」
  • B「そうなんだけど…緊張しすぎてうまく話せなかったよ。」
  • A「そんなに落ち込まないでよ。それで、社長の反応はどんな感じだった?」
  • B「Cさんのプレゼンテーションに食指が動いた様子だったよ。」
  • A「さすがCさんだね。自分たちも頑張ろう!」



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まとめ

「食指が動く」ついてしっかりと理解していただけたでしょうか。

類語には「欲求が湧く、欲が湧く、欲しがる、購買意欲が湧く、自分のものにしたがる」などがあります。

一方、反対語は「食指が動かない」で、「興味がわかない」という意味ですね。


ちなみに、間違った使い方をしている人が本当に多い言葉で、世論調査の結果「食指が動く」を正しく使えてる人はたった30%程度。

あなたも正しい使い方を覚えて、貴重な30%に入ってくださいね^^


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