「どんぐりの背比べ」ってなんだか、かわいらしい言葉ですよね。
でも騙されてはいけません。
実はこの言葉、意味や使い方は全然かわいくないんです・・・。
かわいらしい雰囲気にだまされて、間違えた使い方をしないためにも、どんぐりの背比べの意味や使い方を見ていきましょう!
どんぐりの背比べの意味・読み方
かわいらしさとは真逆の良くない意味の言葉でしたね( ̄▽ ̄;)
ちなみに、「どんぐり」を漢字表記にすると、「団栗」になります。
しかし、どうしてこんな表現が生まれたのでしょうか?
次の章で、言葉の成り立ちを見ていくことにしましょう。
どんぐりの背比べの語源・由来とは?
「どんぐりの背競べ」の語源は、もちろん「どんぐり」にあります。
あなたもご存じのように、「どんぐり」とは木の実の一種です。
カシ・ナラ・カシワなど木の実の総称が「どんぐり」で、クルミなど他の木の実と同様に硬い皮に覆われています。
「どんぐり」たちは、大きさや形に大した差がなく、小さくコロンとしています。
もちろん、よぉ~く見ると形も大きさも違うのですが「全然違う!」というほどのものではありません。
並べてみると、大きさや形に大差がないことが余計に浮き彫りになりますね。
「並べる」ということを、「背比べ」と比喩表現したのです。
そんなところから、「どんぐりの背比べ」という言葉ができました。
次の章では「どんぐりの背比べ」の使い方を紹介していきます。
どんなシーンで使用するのが正しい使い方なのでしょうか?
どんぐりの背比べの使い方・例文!
どんな状態を比べて「どんぐりの背比べ」と表現しているのかに注意して、例文を見ていってくださいね。
「悲しくなった」「できるはずのテスト」という言葉が入っているということは、低い点数で大差がないことを比べている「どんぐりの背比べ」ですね。
次の例文はどうでしょうか?
「30点」と「31点」….。どうやらこちらも大差がなく低レベルな争いを「どんぐりの背比べ」を使って表現しているようですよ。
「しっかりと練習するように!」という言葉が出てきています。
やはりこちらも大差はないがレベルの低い状態を比べています。
3つの例文を見ていただきましたが、共通しているものがありますね。
そう、「どんぐりの背比べ」が使われているのは、全て「大差がない低レベルな争い」なのです。
ですから、「このクラスは、みんな足が速くどんぐりの背比べだから、誰がリレーの選手になっても安心だな!」というように、大差なく「優れているものを比べる」場合には使いません。
こんな場合は、「粒ぞろい」などで表現するのが、ふさわしいですね。
まとめ
いかがでしたか?
「どんぐりの背比べ」の意味や語源・使い方を見てきました。
最後に、「どんぐりの背比べ」の類語と英語表現を紹介しますね。
- 一寸法師の背比べ:どちらもそれほど価値が無く大して違わないこと。
- 五十歩百歩:どちらも大した違いはなく似たようなもの。
- 似たりよったり:互いに優劣・差異などがほとんどないこと。また、そのさま。
- 目糞鼻糞を笑う:自分の欠点には気づかず、他人の似たような欠点を笑うことのたとえ。
- 大同小異(だいどうしょうい):細かい部分にわずかな違いはあるが、おおよそは同じであること。
などが類語に当たります。
英語表現だと、「That’s six of one and half a dozen of the other.(大した違いはない)」で表すことができます。
実はこれ、英語のことわざなんですよ。
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