「君、最近どうも単純なミスが多いよ。石橋を叩いて渡れとまでは言わないが、もう少ししっかり確認しないといけないなぁ…」
と上司からお叱りを受けてしまいました。


石橋を叩いて渡る


最近、体調が悪いのが続いていたせいもあって、注意力が欠けていたようです(-_-;)

反省しないとなぁ…

ところで「石橋を叩いて渡れとまでは言わないが~」って程度のどんなもんだろう?

よく聞く言葉だけれど、いざというときに「何となく」しか意味がわからない言葉って、結構ありますよね。

そこで今回は、「石橋を叩いて渡る」の意味や語源について紹介します!

まず始めは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう。



石橋を叩いて渡るの意味・読み方


「石橋を叩いて渡る」「いしばしをたたいてわたる」と読みます。

意味は、「用心の上に用心を重ねて、物事を慎重に行うこと。」です。



簡単に言えば、「ものすごく、用心深く行動すること。」ですね。

しかし、「用心深い」ことと「石橋」には、いったいどんな関係があるのでしょう?

残念ながら、意味だけでは読み取ることができませんね。

次の章で、語源を見ていくことにしましょう。


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石橋を叩いて渡るの語源・由来とは?

「石橋を叩いて渡る」の語源は、橋を叩いてみるという行為そのものにあります。

現代の橋は、橋が壊れるなんて地震や台風など、余程のことがないと考えられませんよね。

しかし、昔は違いました。


建物はもちろんですが、橋も木で作られていたものが多くあり、壊れる危険が高かったのです!

壊れる可能性のある橋を渡るのって、ものすごくこわいですね( ̄▽ ̄;)


そんな時代でも、「石橋」と呼ばれる、石でできた橋もありました。

「木の橋は壊れやすいけれども、石でできている石橋ならば、壊れることなんてありえない!」当然多くの人はそう思っていました。

しかし、そんな石橋でさえも、壊れないかと叩いて、確認してからでないと渡らない人がいたのです。


そんな様子から、「壊れない」と言われているものさえも、もう一度自分自身で壊れないかと確認してから渡る。

過剰といっても過言でないくらい用心を重ねる慎重な人の事を「石橋を叩いて渡る」というようになったのです。


では、「石橋を叩いて渡る」はどんなふうに使うのでしょうか?

次の章で紹介しますね。


石橋を叩いて渡る

石橋を叩いて渡るの使い方・例文!

それでは、例文を使いながら「石橋を叩いて渡る」の使い方を見ていきましょう!

今回のこの企画に、わが社の社運がかかっていると言って過言ではないくらい重大な企画だ。

チーム一丸となって、常に石橋を叩いて渡る気持ちで挑んでもらい



こちらの例文は、「物事を慎重に進めるように」という意味で使っていますね。

他にはどんな使い方があるでしょうか?

うちの部長は常に石橋を叩いて渡るかのような、見通しの立て方をする

僕も、あれくらい先を考えて行動できればなぁ…と常々思うところだ。



「慎重さを褒めている」使い方ですね。

こちらは良い意味で使われていますね。

君はなんでもかんでも、石橋を叩いて渡りすぎだよ

慎重すぎて納期を過ぎているようじゃあ、元も子もないだろう。



「慎重さが過剰になっている」様子を「石橋を叩いて渡る」で表現していますね。

良い意味で使っているとは、とても言えませんね。

彼女に仕事を頼んでも遅いからダメだよ。

石橋を叩いて渡りすぎで、臨機応変になんてできないんだから。



どうもやら、「慎重すぎることに皮肉を込めて」使っているようです。

何事も「過ぎる」ことはいけませんね。


と、こんなふうに「石橋を叩いて渡る」は使います。

冒頭部分での上司の言葉はきっと、「慎重すぎてもいけないけれど、確認を怠ってはいけない。」という意味だったんですね。


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まとめ

いかがでしたか?

「石橋を叩いて渡る」の意味や語源・使い方を紹介してきました。

「石橋を叩いて渡る」は「慎重さ」や「用心深さ」を表している言葉でしたが、他にもこんな言葉で表すことができますよ。

  • 転ばぬ先の杖:あらかじめ失敗を防ぐための準備をしたり、用心したりしておくべきだ。
  • 濡れぬ先の傘:失敗しないように手回しよく準備するたとえ。
  • 用心に怪我なし:用心さえしていれば、失敗することはないということ。
  • 備えあれば憂いなし:失敗をしないように、事前に用心すべきであるということ。
  • 念には念を入れよ:用心の上に、さらに用心を重ねるべきだということ。



英語では、こんなふうに表現することができます。

  • Look before you leap.(直訳・・・飛びつく前によく見ろ。)
  • Hear twice before you speak once.(直訳・・・話す前にもう一度聞け。)

どちらも「石橋を叩いて渡る」と意訳される表現です。


「石橋を叩いて渡る」は例文を見てもわかるように前後の言葉次第で、「褒め言葉」にも「注意」にも「皮肉」にもなるすごい言葉でしたね。

同じ「石橋を叩いて渡る」ような性格と言われるなら、褒め言葉として言われたいものです。


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