「新卒で採用された人が一週間足らずでその会社辞めた」という話を聞いてきた上司が、「最近の若い子は我慢が足らなすぎるんじゃないか?石の上にも三年というし、最低三年は頑張らないと何も分からないじゃないか。」と言ってました。
このときは、「そうですね~。一週間だと分からないですよね。」と返答したのですが、「石の上に三年ってどんな意味だったっけ?」と、思っていました。
ふと考えると、正しい意味が出てこないときがありますよね。
「石の上に三年」は、小学生でも知っているぐらい有名なことわざなので、もし子供に意味を聞かれたときに答えられないと大変です!
そんなことになる前に、「石の上に三年」の意味や語源、使い方を確認していきましょう。
石の上にも三年の意味・読み方!
努力を続ければ報われる、ということですね。
でも、なんで石の上に三年いることが、成し遂げられることを意味するようになったのでしょうか?
気になりますよね。
では、語源も確認してみましょう。
石の上にも三年の語源・由来とは?
「石の上にも三年」は、ことわざです。
ことわざとは、昔から言い伝えられた風刺、教訓などを含んだ短句のこと。
最初は冷たい石の上でも、長い間座り続ければ徐々に暖まってくることが喩えになっています。
ここから転じて、つらくても我慢して続ければ、いつかは成し遂げられることを意味するようになりました。
「石の上にも三年」の言い換えで、「石の上にも三年居れば暖まる」ということもできます。
また、「三年」は、三年間という期間を表しているわけではなく、「長い間」の比喩表現として使われています。
冒頭の上司の発言だと、「石の上にも三年」の「三年」を、期間の三年間だと捉えていますね。
このように使うと、「あ、この人、石の上にも三年の本当の意味を知らないな」と捉えかねないので、注意しましょう。
石の上にも三年の使い方・例文!
例文を確認しながら、使い方を復習していきましょう。
はじめて3日とかじゃ判断のしようがないです。
Aさんは部活動に熱心なようですし、このまま教わり続ければ、上達できる可能性もありますしね。
「石の上にも三年」の「三年」は、語源のところで説明したように、年月の「三年」を表しているわけではなく、「長い間」を表します。
なので、本人が長く続けて何かを成し遂げられたと感じることができれば、一年間でも問題ありません。さすがに数週間や数ヶ月だと短すぎるとは思いますが・・・
では、次の例文もみてみましょう。
すごいですね!最初は喘息が少しでも良くなればいいと思って通わせていたスイミング。一生懸命練習して、全国大会に出場するまでになるとは・・・
三年以上努力し続けていても、もちろん「石の上に三年」は使えます。
ついでに類義語も確認しておきましょう。
- 茨の中にも三年(いばらのなかにもさんねん)
- 牛の歩みも千里(うしのあゆみもせんり)
- 待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり)
- 待てば甘露の日和あり
どんなに苦しくても、それをじっと辛抱していれば、そのうち状勢が変化し、いつかは必ず報われるということ。
牛のような速度でゆっくりと進んでいても、いずれは千里に届くということ。毎日コツコツと努力を続けていけばいつか必ず達成できるということの例え。
今は状況が悪くても、あせらず待っていれば幸運はそのうちにやってくることの例え。(「待てば甘露の日和あり」を言い換えたもの)
じっくりと落ち着いて待っていると、甘露(中国の伝説に出てくる、天が降らせる甘味の液)の降るような日和があるの意味。転じて、待っていれば良い時機がやってくることの例え。「待てば海路の日和あり」と同義。
努力を続けていれば報われるというのと、今はいいことがなくても待っていれば良い時期がやってくるという感じですね。
まとめ
今回は「石の上にも三年」について、意味や使い方を説明してきました。
「今はつらい状況でも、続けていれば必ず成し遂げられる!」という意味でしたね。
なんとも日本人らしいことわざだと思います。
類語も紹介しましたが、似たような意味の言葉がありましたね!
日本だと、つらいことに耐えて努力することは良いことだと考えられています。
石の上にも三年の精神で、いろいろなことに挑戦してみましょう!
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