「筋金入り」よく聞く言葉ですね。
「筋金入りの頑固者」なんて使い方をしますが、筋金って一体なんなんでしょう?
音の雰囲気は似ているけれども「鉄筋」でもないし「筋交い(すじかい)」でもない。
でもなんだか、建築用語のような気がする…
そんな疑問が沢山出てきてしまった「筋金入り」を詳しく紹介します!
意味はもちろん語源も紹介しますので「筋金」の正体も判明しますよ。
一緒に見ていきましょう。
筋金入りの意味・読み方!
ほとんどの場合は、「十分に体・考え方が鍛えられていて強固な様子・そのような人」の意味で使用されていますね。
あなたもこちらの意味で使われていたんじゃないでしょうか。
簡単に言えば「熱烈な」や「根っからの」ですね。
個人的には「ホンマに〇〇やわ!」と関西弁での表現のほうがぴったりくると思うのですが(笑)
「からだの「筋」が「金属」のように固い」とか「柔軟性がない」なんて意味ではありませんのでご注意ください。
筋金入りの語源・由来とは?
まずは冒頭で疑問に上がっていた「筋金」とは何なのかをご説明しましょう。
筋金とは刀の鞘や槍の柄を補強するために貼りつける細長い金属のこと。
ちなみに、建築用語ではありませんでしたね(;´∀`)
「筋金入り」とは、その「筋金」が入っていることをいいます。
「筋金」が入っていることによって、物はより強固になるんですね。
そこから、「筋金入り」は「補強によってより丈夫で強固なもの」という意味になりました。
転じて「十分に体・考え方が鍛えられていて強固な様子・そのような人」という逞しい様を表すようにもなったのです。
ちなみに音の雰囲気が似ていた、「鉄筋」はコンクリート製の建造物を作るときに、コンクリートを補強するために、中 に芯(しん)として入れる鋼鉄の棒の事。
筋交いは柱と柱の間に斜めに入れて建築物や足場の構造を補強する部材の事です。
偶然にも全部、強度を上げるためのものでしたね。
筋金入りの使い方・例文!
「筋金入り」って良い意味にも悪い意味にも使える慣用句なんですよ。
せっかくなので、使い分けてみましょう。
- 良い意味での使い方!
- 走る音だけで、電車の種類までわかるK君は筋金入りの鉄道マニアだね。
- 私の母の料理好きは筋金入りです。
- 彼の真面目さは筋金入りだね。
- 悪い意味での使い方!
- 悲しいことに僕は筋金入りの音痴(おんち)です…
- 何度も騙される彼は、筋金入りのバカだよ。
- 返してくれるはずもないのにお金をかすなんて、筋金入りのお人よしだね。
- うちの親父は筋金入りの仕事人間だ。
- うちの家族は筋金入りのタイガースファンだ。
どちらともとれる使い方
良い意味にも悪い意味にも使えるということは、誤解を招く恐れのある言葉ということです。
気を付けて使わないと!ですね。
まとめ
「筋金入り」を英語で表現する方法をご紹介しましょう。
- 形容詞を強調するために副詞のreally をつける方法です。
- hard-core〜(熱烈な)を使う
I’m really bad with directions.(私はひどい方向音痴です)
a hard-core fan(熱烈なファン)
例文で出て来た「うちの家族は筋金入りのタイガースファンだ。」なんかは①を使うとうまく英訳できるでしょうね。
「悲しいことに僕は筋金入りの音痴(おんち)です…。」は①を使うべきですね。
せっかくですから「筋」が使われている慣用句やことわざも紹介しましょう。
例文も一緒にご紹介しますね。
- 筋が通る:道理(どうり)にかなっている。
- 筋が違う:判断が違っている。見当はずれである・道理に外れている。
- 筋が悪い:芸事などの素質がよくない。性質がよくない。
- 筋骨(すじぼね)を抜く:徹底的に痛めつけて、ぐったりさせる。
- 青筋(あおすじ)を立てる:顔面に静脈が浮き出るほど、ひどく怒ったり、興奮したりする。
筋が通った意見には誰もが納得した。
君の言っていることは筋が違っている。
今年の新入社員は筋が悪いのばかりだ。
仕返しに、筋骨を抜くほどの目にあわせてやった。
宿題もせずにゲームばかりしていたので、お母さんが青筋をたて出してしまった。
「筋」という言葉自体にたくさんの意味があるので、慣用句で使われてる「筋」も多種多様ですね。
知っているようで知らない慣用句。
意味を調べるだけよりも語源を調べることで、覚えやすくなりますよ。
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