親戚のおじさんが遊びに来た時の事。

スマホをいじっていたら、おじさんが一言。


猫も杓子も


「今の子は猫も杓子もスマホだなぁ」

…猫も杓子も?…なにそれ?


何となく聞いたことはあるけど、正しい意味が分からない言葉は意外に多いですね。

今回は、猫も杓子もの意味や語源について分かりやすく紹介します!

この言葉には面白い語源がたくさんあるので楽しみに見ていきましょう^^



猫も杓子も意味・読み方は?


「猫も杓子も」は「ねこもしゃくしも」と読みます。

「誰も彼も」という意味がありますよ!



なぜ「猫と杓子も」でそんな意味になるのでしょうか?

猫は分かるけど、「杓子」ってなに?

聞きなれない言葉ですし、正直、なんのことだかわかりません…

謎を解くカギは語源にありです!いよいよ語源を紹介しますね。


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猫も杓子もの語源とは?

いきなりですが、「杓子」とは、「飯を盛ったり汁などをすくったりする道具。頭が丸く中くぼみの皿形で柄がついているもののこと。」

つまり「しゃもじ」や「お玉」のことなんですね!


でも「猫」と「しゃもじ」にどんな繋がりがあるのと不思議に思うところ。

実は「猫も杓子も」の成り立ちには、いくつかの説があるのです。

一休さん説

一休さんは室町時代に実在した「一休宗純(そうじゅん)」というお坊さんがモデルになっています!

アニメでお馴染みのあの一休さんです。

彼の死後、時期でいうと江戸時代にあたる頃、「一休咄(いっきゅうばなし)」という説話が作られました。

内容は、一休さんを伝説化した話を収録したもの。


一休咄の中には、「生まれては死ぬるなりけりおしなべて釈迦も達磨も猫も杓子も」と、猫も杓子もが登場します。

わかりやすく言うと、「釈迦も達磨もみんな生を受けて死んでいく、みんな同じなんだよ~!」という意味!

実は、「猫も杓子も」ですが、それ自体に意味はなく語呂合わせで使われたそうです(;゚Д゚)!

それなのに「猫も杓子も」だけが残って、現代のように「誰も彼も」という意味になったと考えられています。

「女子(めこ)も弱子(じゃくし)も」を聞き間違えた説

「女も子供も」という意味です。

実は、これは落語でよく使われるお話なんですよ!

横丁のご隠居さんが「女子も弱子も」の発音を「猫も杓子も」と聞き違えました。

彼はそれを漢字に置き換え、間違えたまま広まってしまった説です!

「禰宜(ねぎ)も釈氏(しゃくし)も」だった説

「神も仏も」という意味です。

禰宜とは、神官の長、神主の下の位のことをいい、禰宜の子孫を禰子(ねこ)といいます。

釈子(しゃくし)とは、仏弟子のことをいい、お釈迦さまの弟子、お釈迦さまの教えを受け継ぐ者という意味。

昔の日本では、宗教と言えば仏教と神道の二系統でした。

ということは、日本国民はほぼ禰子と釈子ということ!

これから転じて「猫も杓子も」となり、「どんなものも、みなすべて」の意味になったと考えられています!

「主婦と猫」説

ある地域では主婦の象徴として杓子が使われていました。実権を嫁に渡すことを杓子渡しという地方もあるそうです。

昔の主婦はいかなる時も家を空けてはいけません。そしていつも家で寝ている猫…

つまり、杓子は主婦を指し、猫まで動員した家族総出!という意味になるんです。

主婦が猫と一緒に家を飛び出すのは、まさに誰も彼も、という状況ですよね!


このように、「猫も杓子も」にはたくさんの謂われがあるんです!

どれが正解とは言えないのですが、それほど「猫も杓子も」は身近な言葉なんですね。


猫も杓子も

猫も杓子もの使い方・例文!

「猫も杓子も」は日常生活でどんな風に使えるのでしょうか?

例えば、

期末テスト前でクラス中がピリピリしているときに、

「うちのクラスは猫も杓子も必死にテスト勉強に励んでいる」

なんて担任の先生が言ったり…


他には、

あるスマホゲームが大流行して、友達や兄弟、お父さんまでもがハマり出した!

そんな時にお母さんに、

「最近、このスマホゲームがすごく人気で、猫も杓子もやってるんだよね」

なんて説明してあげられます!


みんなが持っている物や、好きなものを表現するのにうまく使うことが出来ますよ。

「みんなが」と言うよりかっこいい、大人になった感じがしますよね!


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さいごに

最後に「猫も杓子も」の類義語をまとめてみました。

  • そろいもそろって
  • どいつもこいつも
  • 何もかも
  • みんながみんな
  • 右も左も

このような言葉があります。こんな風に言い換えて使うことも出来るのですね!

今回は「猫も杓子も」について解説をしました!

みんながやってる!みんなが持ってる!そんなときに活躍する言葉です。

特に、私たち日本人は「みんな一緒」という意識が他の国の人より強いようなので、こんな言葉が生まれたのも納得ですね。

実際に使うタイミングも多い言葉です!

この記事を読んだことで、これから会話に登場しても、もう大丈夫!

是非参考にして、使ってみてくださいね!


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