「出る杭は打たれる」ビジネスシーンでよく使われる言葉のひとつですね。
では、どうして「出ている」杭は打たれるのでしょうか?
なんて聞かれても良く分かりません( ̄▽ ̄;)
よく聞くのに、何となくで使っているしまっている言葉は意外と多いもの。
今回はそんな言葉のひとつ「出る杭は打たれる」の紹介です。
どんな意味で、どういうときに使うのが正しいのか。
実際に使うことを想定しながら、説明していきますね。
まずはじめは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう。
出る杭は打たれるの意味・読み方!
音が似ているせいか、「出る釘は打たれる」と勘違いされがちです。
「釘」ではなく「杭」ですので、間違えないようにしましょうね。
また「抗(こう)」と誤表記してしまうことも多いようですよ。
誤表記しないように、あわせて覚えておいてください。
簡単に言うと、「他より優れていることが目立つ人は、周囲からねたまれる。」「余計なことをすれば、非難や罰を受ける。」ですね。
ことわざや慣用句の十八番「比喩表現」が使われていますね。
では、いったい何を何に比喩表現しているのでしょうか?
次の章で、言葉の成り立ちを見ていくことにしましょう。
出る杭は打たれるの語源・由来とは?
「杭」とは、「土の中に打ち込んで、目印や支柱にする、長い棒」のことです。
「柵」などを作るのにも使います。
今回は、「柵」で考えるのが想像しやすいので柵で説明してきますね。
「柵」は、基本的に等間隔で同じ高さにそろえて打ちます。
もう漢字のまんま、「❘❘❘❘❘」こんな感じです。
「柵」を作るために打った何本かの「杭」。
その中の1本が「❘❘❘|❘」こんな感じで、ぴょこんと出ていたら・・・。
他の杭と頭の高さを揃えるまで、木槌やカナヅチで打たれることになりますよね。
「柵全体」を「社会」や「組織」。
「杭」を「目だった才能・手腕」「余計なこと」。
「打つ」という行為を「ねたみ」「非難」「罰」に比喩して表現している訳です。
つまり、社会や組織に置き換えて表現しているのが、「出る杭は打たれる」なんですね。
では、いったいどんな風に使えばよいのでしょうか?
次の章を見ていきましょう。
出る杭は打たれるの使い方・例文!
ではさっそく、例文見ていくことにしましょう。
ふたつの例文を見ていただきました。
ふたつとも「足並みをそろえなかった」ことについて非難されている例文でしたね。
妬まれないようにするためにはどうすればよいのか。と、戒めの言葉として、「出る杭は打たれる」を使っている例文ですね。
妬まれないのも大切かもしれませんが、能力の出し惜しみは感心できませんね。
と、このように「出る杭は打たれる」を使います。
協調性「和」を重んじる昔の日本の風習を上手く表現した言葉でした。
まとめ
いかがでしたか?
「出る杭は打たれる」の意味や語源・使い方を見てきました。
「出る杭は打たれる」は他にもこんな言葉で表すことができます。
- 高木は風に折らる:高い木は風を受け易く折れ易い。それと同様に、地位や名声の高い人ほど、人からねたまれたり批判されたりして身を滅ぼしやすいことのたとえ。
- 高木は風に妬まれる:地位や名声が高い者は、他人から妬まれて、困難に会いがちである。
- 出る杭は波に打たれる:「出る杭は打たれる」に同じ。
- 誉(ほま)れはそしりの基(もと):名誉を得るとそれがもとで、人にねたまれ憎しみを買い、悪口をいわれるようになるものである。
英語では、こんなふうに表現されますよ。
- Tall trees catch much wind.(大木は風に折られる)
- Envy is the companion of honour.(嫉妬は名声の伴侶)
ひとつ目は「高木は風に折らる」と、ふたつ目は「誉れはそしりの基」とそっくりな言いまわしですね。
関連記事(一部広告含む)