学校から帰ってきた子供が、「漁夫の利のお話が知りたいからタブレットかして!」って言ってきました。
漁夫の利ってことわざなのに話なんてあるの?
訳が分からなかったので、詳しく話を聞いてみると…
今日の授業で「漁夫の利」を習い、「漁夫の利」が中国のお話がもとになっている。と聞いて、そのお話がどんなお話なのか気になったのだとか。
気になったことを調べるのは良い事です!
そこで今回は、「漁夫の利」の意味や語源・使い方を徹底的に調べました!
どんな話が出てくるのか、あなたも一緒に見ていきましょう(´∀`)
漁夫の利の意味・読み方!
なにもしていないように装い、実は第三者は虎視眈々(こしたんたん)と隙をねらっていた。そんなことも、あるかもしれませんね。
ちなみに、「漁父の利」と書かれる場合もあります。
では、次はいよいよ語源・由来です!
早速見てみましょう。
漁夫の利の語源・由来とは?
冒頭でもお伝えしましたが、「漁夫の利」の語源は中国のお話!
語源が中国にある慣用句やことわざ・故事成語は本当に多いですね。
中国の戦国時代(紀元前403年~紀元前221年)の史書「戦国策(せんごくさく)」の燕策(えんさく)の中の故事に語源があります。
このお話から、何の苦労もせずに第三者が利益を得ることを意味する「漁夫の利」という言葉がうまれたのです。
漁夫の利の使い方・例文!
語源を知り、意味を深く理解したところで使い方をみることにしましょう。
一つ目の例文は、意図せず利が舞い降りてきてビックリする場合。
二つ目の例文は、争いに夢中すぎて利を失ったことすら後になって気がつき唖然(あぜん)とする場合。
使い方が微妙に違うの2つの例文をあげてみました。
語源を知ったおかげで、「漁夫の利」をどんな風に使っているかまで、きちんと理解ができましたね。
ちなみに、「ジョルジュ・フェルディナン・ビゴー」というフランス人画家の描いた「魚釣り遊び」という絵をご存知でしょうか?
ビゴーは日本の世相を伝える多くの絵を残したことで知られており、「魚釣り遊び」もその一つです。
日清戦争を「魚釣り」にたとえて描かれたもので、魚(朝鮮)を釣り上げようとする日本と中国(清)、横どりをたくらむロシアが描かれています。
ロシアが「漁夫の利」を得ようとしてる絵ですね。
社会の教科書で日清戦争のところに描かれていることが大変多い絵なので、あなたも「見たことがある(°д°)」ってなりますよ!
まとめ
いかがでしたか?
「漁夫の利」の意味や語源・使い方をみてきました。
せっかくなので、「漁夫の利」の同義語も紹介しますね!
- 鷸蚌(いつぼつ)の争い
- 犬兎(けんと)の争い
- 田父(でんぷ)の功
- 両虎(りょうこ)食を争う時は狐(きつね)其の虚(そのきょ)に乗る
全て「両者が争って、共倒れになってしまったところを、第三者が何の苦労もなく両者を手に入れた。」という、意味です。
他にも、「濡れ手で粟(あわ):なんの苦労もしないで簡単に多くの利益を得ること。」があります。
こちらは、争いがなくても使える言葉ですね。
英語でもよく似たことわざがあるんですよ。
Two dogs fight for a bone, and the third runs away with it.
一本の骨のために2匹の犬が争っていたら、3匹目の犬が現れて持ち去ってしまった。
ホントにそっくりですね。
「漁夫の利」とあわせて覚えつておくとよい、対義語も紹介します。
- 二兎を追う者は一兎をも得ず:欲張って同時にふたつのことをやろうとすると、どちらもうまくいかないというたとえ。
聞きなれたことわざでも、いざ意味は?となると、「なんとなくこんな感じ」「こんな雰囲気かな」なんてことになるのは多々あります。
そんなときは、ぜひとも調べてくださいね!
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